2015年

 

<風響社通信 No.30> 2015年6月2日


 1年半ぶりとなってしまいました。久しぶりの通信30号をお届けします。どうぞよろしくお願いいたします。


1,新刊のご案内


2014年:

 ◎『「私たちのことば」の行方』(松川恭子著)

 ◎『中央アジア灌漑史序説』(塩谷哲史著)

 ◎『変容する華南と華人ネットワークの現在』(谷垣真理子・塩出浩和・容應萸編)

 ◎『現代アジアにおける華僑・華人ネットワークの新展開』(清水純編)

 ◎『せめぎあう宗教と国家』(石原美奈子編)

 ◎『「開発」を生きる仏教僧』(岡部真由美著)

 ◎『文化資源の生成と変貌』(塚田誠之・武内房司編)

 ◎『画像が語る 台湾原住民の歴史と文化』(清水純著)

 ◎『キリスト教文明とナショナリズム』(杉本良男編)

 ◎『レッスンなきシナリオ』(田村克己著)

 ◎『台湾原住民研究 17号』(日本順益台湾原住民研究会編)

 ★ブックレット《アジアを学ぼう》電子化

 ◎『テレビが映した「異文化」』(白川千尋著)

 ◎『複ゲーム状況の人類学』(杉島敬志編)

 ◎『脱植民地主義のベトナム考古学』(俵 寛司著)

 ★ブックレット《アジアを学ぼう》

  ◎30『中国の音楽論と平均律』(田中有紀著)

  ◎31『インド人ビジネスマンとヒンドゥー寺院運営』(田中鉄也著)

  ◎32『越境するアイデンティティ』(岡田雅志著)

  ◎33『カンボジア山村の救荒食』(石橋弘之著)

  ◎別巻5『アンデス高地にどう暮らすか』(若林大我著)

  ◎別巻6『MBAたちの中米変革』(笛田千容著)

  ◎別巻7『ムバーラクのピラミッド』(竹村和朗著)

  ◎別巻8『アラビアン・ナイトの中の女奴隷』(波戸愛美著)

 ◎『韓国朝鮮の文化と社会 13』(韓国・朝鮮文化研究会編)

 ◎『比較日本文化研究 17』(比較日本文化研究会編)

 ◎『台湾原住民研究の射程』(日本順益台湾原住民研究会編)


2015年:

 ◎『越境する身体の社会史』(帆刈浩之著)

 ◎『四川チベットの宗教と地域社会』(小西賢吾著)

 ◎『軍隊の文化人類学』(田中雅一編)

 ◎『薬剤と健康保険の人類学』(浜田明範著)

 ◎『西川寛生「サイゴン日記」』(武内房司・宮沢千尋編)

 ◎『モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料7』(楊海英編)

 ◎『森羅万象のささやき』(鈴木正崇編)

 ◎『東アジア海域文化の生成と展開』(野村伸一編著)

 ◎『中国社会における文化変容の諸相』(韓 敏編)

 ◎『台湾原住民研究 18号』(日本順益台湾原住民研究会編)

 ◎『神霊を生きること、その世界』(竹村嘉晃著)


2,近刊予定のご案内


 ◎『境域の人類学』(上水流久彦・村上和弘・西村一之編)

 ◎『台湾における日本認識』(三尾裕子編)

 ◎『宗族と中国社会の現在』(瀬川昌久編)

 ◎『民族文化資源とポリティクス』(塚田誠之編)

 ◎『湖南文化論』(野村伸一編)

 ◎『「知識分子」の思想的転換』(聶莉莉著)

 


 予定が多くて錯綜しておりますので、とりあえず、最終工程もしくは中盤に入ったもののみ記載します。その他、遅れ気味のものも鋭意準備中です。


3,電子書籍の発行


 ◎ブックレット《アジアを学ぼう》既刊32巻は、昨年春に刊行いたしました。好評品切れ本、ブックレット新刊8点も近日中にアップする予定です。以下のサイトでご覧下さい。


https://yondemill.jp


4,特別セールのご案内


 日本文化人類学会の研究大会にいつも通り出店する予定でおりましたが、社主負傷(後記参照)のため創業以来初めての欠席となりました。多大なご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。


 つきましては、6月15日まで学会特価扱いで販売させていただきますので、以下の要領でご利用ください。


 なお、お申し込み頂ける範囲は次のとおりです。(1)本メール受信者。(2)日本文化人類学会会員で本メール受信者のご紹介がある方。(3)小社刊行物の著者・執筆者。(ただし、海外へのお届けとなる場合はお申し込みいただけません。)


 《申し込み》本メールの返信でお申し込み下さい。ご紹介の場合も、本メールの受信者からの転送であることが分かる形で送信下さい。

 《価格》今回は、著者割引きと同じ、定価の80%、送料無料でお送りします。

 《対象書籍》小社発行・発売の既刊で在庫あるもの全てを対象とします。

 《セール期間》2015年6月15日まで。

 《必要事項》ご氏名、送り先住所、電話番号、書名・冊数。領収書が必要な場合はあらかじめお知らせ下さい。

 《公費の場合》上記の必要事項に加え、公費の必要書類、宛名、日付の有無、その他の要件。

 《お支払い》私費の場合は、書籍到着次第、同封する郵便振替用紙ですみやかに送金して下さい。


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 新刊の詳細は小社ホームページをご覧下さい。

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【後記】


 やってしまいました。骨折り損はいくらも経験してきましたが、この歳で人生初の骨折! その歳だから骨折なのよ、と突っ込まれそうですが。


 年度末の作業過多で数週間前から腱鞘炎がひどくなり、右の肩から肘が痛かったのですが、日本文化人類学会の大会に参加するため前泊した大阪のホテルのベッドが硬すぎたせいか、金曜の夜中に突然激しく痛み出し、かばって起き上がろうとして、転んだ際に左の腓骨を打ち、たまたま当たりどころが悪く骨折したようです。まあ、飲み過ぎ? 老化? いや過労!


 深夜の御堂筋を救急車なんてドラマでしたね……。残念ながら美人な女医はいなかったのですが。


 しかたなく出張を切り上げ土曜早朝東京へ。精密検査したところ、幸い単純な骨折とのことでした。でも、数週間ギブスをはめ、完治には2、3ヶ月はかかるそうで、しばらく松葉杖生活です。とほほ。


 脚をひねったり患部に触れなければ痛みはほとんどなく、宅配で食事の手配をしたり、いろいろ療養生活の段取りつけ始めてますので、ご心配なく。妻のために整えたバリアフリーがまた大活躍。いざ我が身で体験すると、こんなに不自由だったのかと改めて思わされて、いまさらながら胸を痛めています。


 ウエアラブルロボットが早く一般化されるといいのですが。それでも階段や歩行の補助ぐらいで、ズボンやサンダルの着脱なんかは出来ない、あるいは別のロボット(看護師タイプ? 愛人タイプ? 高そう!)になりそうなので、「不自由からの逃走」には直結しませんね。


 まあ、無い物ねだりはやめ、老後の予行演習をしながら、8割稼働ぐらいまでいければと思っております。とうぶんは業務がもたつきご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。


 学会での出店は小社にとっては販売もさることながら、日頃お目にかからない方々との交流の場として貴重です。特価での購入ご希望には上記のような形でお応えしますが、いろいろな打ち合わせ、とくに出版ご希望の方にはご迷惑をおかけしました。はれて(?)痛みの分かる風響社となりましたので、お知り合いの方も含め、メールでこんな原稿だけど出版可能か、などと気軽にご相談を持ちかけてみて下さい。



 さて、個人的なことばかりで恐縮ですが、昨秋、療養中だった妻が急逝しました。さらに今年に入って長期入院していた母・義妹が追うように亡くなりました。会社形態ですが、一人で運営している風響社です。個人的なことを仕事に持ち込むな、という理屈は分かっていても、さまざまな行事・雑務は押し寄せますし、悲嘆・後悔もろもろの感情を押し殺して作業できる時もあれば、出来ない時もあり、仕事が手に付かない時期もありました。


 忌引きや骨折で物理的に動けないことはすぐさま理解していただけても、精神的に動けないことはうまく理解されない機微があることを学んだ半年だったと言えるかもしれません。


 それでも、いちばん困難な時期、静かに推移を見守って下さった方々のお陰で、締め切りが厳しい学振助成などはなんとか間に合わせることができました。ほんとうに感謝しております。今度は負傷してしまいましたが、精神的にはかなり立ち直っていますので、これから頑張って作業を進めて、なんとかご迷惑を最小限にしてゆきたいと思っております。



 さてさて、文字通りの「版元ひとり」になり、また老後を先取りするかのような体験をし、逆に言えば、もう怖いものはありません。いや、癌とか地震、疫病など、めっちゃ恐ろしいのですが、確たる知識もないわけですから、怖いモノ知らずが正解でしょうか。


 そうも言ってられない、実は恐ろしそうな「戦争法案」も、国際的に安売りされる「売り言葉」の応酬で焚きつけられた世論の圧力、怖いモノ知らず(いや単なるモノ知らず?)の政治家の、これまた安売りレトリックの応酬によって、みごと成立しそうな気配。


 結局、先のことをくよくよと考えず、過ぎたことは都合よく忘れてしまう、こんな社主の脳天気ぶりこそ、実は国民の平均値だったことが、また明らかになった一年、というまとめになってしまいそうです。


 この社主、明日のことも分からないくせに、東京オリンピックまでは頑張るつもり、などとあちこちで公言していますが、どこやらの首相の「断言」とどっこいの根拠のなさです。ただ、こちらは何ら隠すべき「意図」などありません。まあ、こんな暴走老人ぶりでは、公言したこともどこへやら、オリンピックも単なる通過点になるかもしれません。どうか呆れずお付き合い頂けたら幸いです。


 では、天候不順のおり、どうぞお元気で。またお目にかかりましょう。



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